事業用に事務所又は倉庫を購入しようと考えています。

当初は法人で所有する予定でしたが、代表者個人名義で所有し法人に貸しした方が良いのではというアドバイスをもらいましたがどうなのでしょうか?

法人で使用するのであれば法人で所有するというのが、経営的には原理原則でシンプルな考え方で決して間違ってないと思います

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ただしちょっとした節税や社会保険料の削減を念頭に置くのであれば、代表者個人が買い取り、法人に貸し付けるという選択肢もありだと思います。

当然ながら経理・税務処理は複雑になります。

税金対策

法人が代表者に支払う賃料が経費になり法人乎税負担が減少する代わりに、 代表者が受け取る賃料か不動産収入となり確定申告が必要になります。
有利不利をどう考えるかはケースバイケースで、 法人に対して課される税率と代表者個人に対して課される税率を比較してどちらが有利かを慎重に検討する必要があります。

極端な悪い例を挙げれば、法人が赤字であればそもそも経費を増やす必要がないのであり、 代表者が不動産収入の確定申告により納税が発生するため税負担はトータルで増える事になります。

社会保険料対策

税金対策という面ではケースバイケースで微妙なところがありますが、社会保険料対策としては大いに意味があることだと思われます。
なぜならば代表者が法人から受け取る役員報酬に対しては 約30%の社会保険料が課されます(厳密には会社負担約15%、代表者個人負担約15%)。

それに対して法人が代表者に対して支払う賃料については社会保険料は課されません。
オーナー企業の場合、社会保険料の代表者の負担も会社の負担も同じようなものですから、 賃料相当額の30%の社会保険料削減が可能になります。

別の言い方をすれば、法人として代表者へ支払う金額は同じにも関わらず、役員報酬という名目だけで支給するか、役員報酬と賃料に分けて支払うかで、代表者が受け取る金額は 賃料相当額の30%だけ増減することになります(税金面は上述のようにケースバイケースですので無視して社会保険料負担だけでの比較です)。

留意点

当然ながら賃料はいくらでも良い訳ではなく、相場を基準とする必要があります。


このコーナーは、実際に受けた質問を一般的にアレンジしたものの他、想定問答を掲載しています。
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