福利厚生代わりに、ふるさと納税の限度額を教えるというのはどうでしょうか。

役員や従業員に対してふるさと納税の限度額を教えてあげて、福利厚生代わりとして利用できるのでないかと考えたのですがどうでしょうか?簡単な概要と、限度額の計算方法を教えてください。

決して会社が何かを給付するものではありませんが、福利厚生代わりにというのは、良いお考えかもしれません。

ふるさと納税
法人の顧問である税理士の立場から言えば、役員や従業員は年末調整でしか関わりませんので直接関係のない分野ですし、当初はくだらない制度だと思って無視していたのですが、ある顧問先様から問い合わせを受けたことをきっかけに、私自身も実施してみました。

決して会社が何かを給付するものではありませんが、福利厚生代わりにというのは、良いお考えかもしれません。
下手な節税をするよりも、国が推奨している制度ですから、余程良いと思いました。

簡単な概要を説明すると、

・自分の好きな都道府県・市区町村(以下「地方自治体」)に寄付をすることにより、その地方自治体から寄付金相当額の返礼品を受けることができます。

・一定の限度額内であれば、寄付した分だけ(2,000円のみ自己負担が発生)寄付した個人の所得税・住民税が安くなります。

・必要な手続きとして、会社の年末調整で完結することができないため、確定申告を行うか、寄付をした地方自治体にワンストップ特例申請をするかしなければなりません。

詳細補足

*復興所得税を考慮するとややこしくなるためここでは省略します。
また、2,000円というのも無視して考えると理解しやすいかもしれません。

① 所得税分(寄附⾦-2,000円)× 所得税率 ② 住⺠税分(寄附⾦-2,000円)× 10% ③ 住⺠税の特例分(寄附⾦-2,000円)× (100%-①の所得税率-②の住民税率10%) ④ 軽減される税額 ①+②+③ 具体例 所得税率10%が適用される人が10万円ふるさと納税を行った場合
     ①9,800円 ②9,800円 ③78,400円 ④ ①+②+③=98,000円

結果10万円ふるさと納税をして、98,000円税額が軽減され(2,000円の自己負担)、10万円相当の返戻品を受ける事ができる。
③の限度額が住⺠税所得割額(以下、住⺠税)の20%とされています。

具体例
その年の所得税率10%が適用される、住民税が20万円と予測される人であれば、ふるさと納税額をXとすると

     ③X円×(100%-10%-10%)≦20万円
      X円≦20万円÷80%=25万円となります。

ふるさと納税をしたことにより税額が軽減されるのは、ふるさと納税を実施した年分以降となります。
(よく分からなければ無視しても構いませんが、所得税ではその年、住民税では翌年反映されます)
従って限度額計算は見込みで行うことになります。

給与所得者であれば大きな変動はないかもしれませんが、個人事業主にとってはその年の所得がどの程度になるか年末になるまで分からないため、場合によっては限度額オーバーのふるさと納税を行ってしまう可能性がありますので、年末に実施すべきだと言えます。

自分で確定申告する代わりに、寄付をした自治体がふるさと納税の処理してくれる制度です。
期限は寄付をした翌年1月10日で、返礼品と共に送られてくる書類を記入する程度との事です。
(詳細は各地方自治体にお問い合わせください)

このコーナーは、実際に受けた質問を一般的にアレンジしたものの他、想定問答を掲載しています。
あくまで参考情報ですので、自己責任での運用、又は当事務所へご相談(電話・メール等不可)の上での運用をお願いいたします。